TRAILER
予告編INTRODUCTION
イントロダクション世界的名匠・増村保造など多くの映画人が挑んできた谷崎潤一郎の名作に、谷崎作品『卍』を2023年に新解釈で映画化し話題を集めた監督・脚本家の井土紀州が新たに挑戦。『卍』で長編映画デビューした脚本家・小谷香織との再タッグで、原作誕生から100年の記念すべき本年、《物語る者》として映画制作を志す者の青春、創作と恋人との間でもがき苦しむ男の悲哀を織り交ぜた唯一無二の『痴人の愛』を生み出した。
小説『痴人の愛』の映画化脚本の執筆を試みる主人公・河合譲治役は、『赤目四十八瀧心中未遂』『キャタピラー』などでその存在感を放ち続ける大西信満。そして譲治の《運命の女》ことヒロイン・ナオミ役を、類まれなる容姿を持つ奈月セナが演じ、ヌードにも挑戦するなど「俳優・奈月セナ」の代表作と断言できる熱演を魅せた。
共演にはNHK連続テレビ小説『虎に翼』での男装の女性役で注目された土居志央梨、大林宣彦作品やゴジラシリーズなど多彩な出演歴を誇るベテラン・村田雄浩、日本映画界に不可欠なバイプレーヤー・川瀬陽太のほか、吉岡睦雄、中島ひろ子、芳本美代子など豪華な顔ぶれが揃った。
STORY
ストーリーかつてシナリオコンクールで受賞したものの、未だプロデビューを果たせずにいる脚本家志望の男・河合譲治(大西信満)。
ある日、同じシナリオ講座に通う若者たちと入った寂れたバーで、譲治はナオミ(奈月セナ)と名乗る美しい女性と出会う。店で働きながら俳優を目指しているという彼女に「シナリオ講座の講師」と勘違いされた譲治は苦笑しながらも、自身の身の上を明かす。
やがて譲治は、シナリオ講座の講師・椿(村田雄浩)に「自分の代わりに映画の脚本を書いてみないか」と誘われる。原作は、谷崎潤一郎の『痴人の愛』......譲治は二つ返事で依頼を引き受け、今度こそ成功してみせると脚本を書き始める。
脚本執筆に苦戦する中で、譲治はナオミと再会し、二人の関係は急速に近づいていく。しかしそれが、ナオミと執筆との間で身を引き裂かれる、甘く、苦く、狂おしい時間の始まりだった......。
CAST
キャスト-
大西信満onishi shima
1975年生まれ、神奈川県出身。
2003年に映画『赤目四十八瀧心中未遂』で主演デビュー。第 58回毎日映画コンクールスポニチグランプリほか新人賞を受賞。『キャタピラー』(10)『さよなら渓谷』(13)など数々の主演作が国内外で高い評価を得る。近年の出演作に『菊とギロチン』(18)『楽園』(19)『柴公園』(19)『ファンファーレが鳴り響く』(20)『MOTHER マザー』(20)『るろうに剣心 最終章 The Beginning』(21)『夕方のおともだち』(22)『青春ジャック 止められるか、俺たちを2』(24)などがある。 -
奈月セナnatsuki sena
1996年生まれ、岐阜県出身。
高校卒業後、モデルとして活躍し、2016年度ミスインターナショナルファイナリストに選出。2018年からグラビアに進出し2019年には「グラビア・オブ・ザ・イヤー」優秀賞受賞。雑誌「週刊プレイボーイ」「FRIDAY」「FLASH」などを飾る。2023年には「BESTBODYJAPAN」ガールズクラスにて優勝し、注目を浴びる。グラビアと共に俳優活動を続け、主な映画出演作に『劇場版 教科書にないッ!5&6』(19)『大きい女の子は好きですか?』(20)『ヘルドッグス』(21)『レディ加賀』(24)などがある。 -
土居志央梨doi shiori
1992年生まれ、福岡県出身。
3歳から高校卒業までクラシック・バレエを習い、バレエ団の本公演にも数多く出演する。京都造形芸術大学映画学科俳優コース在籍中、『彌勒 MIROKU』(13)で映画デビュー。在学中より多くの舞台、映画に出演。主な出演作に『うつヌケ』『緊急取調室』『太陽の子』『おちょやん』『青天を衝け』『姪のメイ』など。2024年春放送のNHK連続テレビ小説『虎に翼』にて主人公の強面な同級生・山田よね役を男装で演じ注目を集める。主な映画出演作に『赤い玉』(13)『リバーズ・エッジ』(18)『108〜海馬五郎の復讐と冒険〜』(19)『二人ノ世界』(20)『太陽の子』(21)『夜明けまでバス停で』(22)などがある。 -
佐藤峻輔sato shunsuke
1999年生まれ、宮城県出身。
2020年より映画・舞台などの俳優業をスタート。 主な出演作品に、映画『冗談じゃないよ』(24)『夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく』(23)『東京リベンジャーズ2』(23)、TVドラマ『君が心をくれたから』『猫カレ-少年を飼う-』『明日、私は誰かのカノジョ』、舞台『インヘリタンス-継承-』、野外劇『テンペスト』『行先不明の小鳥たち』『遺作』など。2024年7月期ドラマ『ビリオン×スクール』(CX)にレギュラー出演した。 -
柴山葉平shibayama yohei
1997年生まれ、東京都出身。
10代より舞台に立ちながら映像の仕事を続け、現在も毎年上演を続けている演劇ユニット「オクチナオシ」オリジナルメンバー。2022年より本格的に映像に進出。オーディションを経て主演となったドラマ『心霊グラインドハウス~ねむりめ~』(エンタメ~テレ)が、2023年にPart1,2024年にPart2とシリーズになりOAおよび配信中である。本作も監督オーディションにてキャスティング決定となった。 -
村田雄浩murata takehiro
1960年生まれ、東京都出身。
16歳で劇団ひまわりに入団。のち、仲間と自主映画を撮り始め、劇団「アクターズ・スリル&チャンス」を結成。1979年『思えば遠くへ来たもんだ』にて映画デビュー。NHK大河ドラマ、連続テレビ小説などのドラマに多数起用され、1992年『ミンボーの女』や『おこげ』の演技により、キネマ旬報賞・報知映画賞・日本アカデミー賞などの数々の映画賞を受賞し、役者としての地位を確立する。2006年から人気ドラマ『渡る世間は鬼ばかり』にレギュラー出演し、お茶の間の人気を博す。 -
芳本美代子yoshimoto miyoko
1969年生まれ、山口県出身。
1985年、アイドル歌手としてデビュー。飾らない言動や明るくてひょうきんな素顔が知られ始め、みっちょんというニックネームの響きそのままの元気さと親近感で多くのファンを獲得する。1990年、ミュージカル『阿国』への出演を契機に主体を歌からTVドラマや舞台に置く。主な出演作品は、映画『FRIED DRAGON FISH』(96)『TRICK』(96)『コンフィデンスマンJP』(19)、TVドラマ『相棒』『地味にスゴイ!』『ママまっしぐら1~3』、舞台『髑髏城の七人』『ピーターパン』『スウィーニー・トッド』など。2023年春より大阪芸術大学短期大学部メディア・芸術学科舞台芸術コース教授に就任。現在は大学での講義やyoutube「みっちょんINポッシブル」の出演、そしてドラマ・映画・舞台など幅広く活躍中。 -
中島ひろ子nakajima hiroko
1971年・東京都生まれ。
1989年映画で女優デビュー。1990年、初主演を務めた『櫻の園』(中原俊監督)で、第14回日本アカデミー賞新人賞を受賞し、脚光を浴びる。1994年、NHKドラマ『雪』主演以降、連続テレビ小説に多数出演し、TVドラマ・映画と活躍を続ける。近年の主な出演作に『いつかのふたり』主演(19)『朝が来る』(20)『ケイコ目を澄ませて』(22)などがある。 -
川瀬陽太kawase yota
1969年生まれ、神奈川県出身。
1995年、映画『RUBBER’S LOVER』で主演デビュー。瀬々敬久監督をはじめピンク映画で活躍し、近年は自主映画から大作までオファーが絶えない俳優。映画主演作も複数あり、2022年は自身がプロデューサー・主演にて『激怒』を公開した。2024年の映画出演作は『獣手』『傷』『愛のぬくもり』『心平、』『箱男』『ラストホール』『チャチャ』『石とシャーデンフロイデ』など多数。 -
吉岡睦雄yoshioka mutsuo
1976年生まれ、広島県出身。
大学中退後、女優・演出家の前川麻子に師事し俳優の道へ進む。その後、映像作品を中心に活動。特徴のある声と一度見たら記憶に残る演技が評価され、2024年、黒沢清監督作『chime』の主演に抜擢される(第74回ベルリン国際映画祭ベルリナーレ・スペシャル部門招待作品)。近年の主な映画出演作に『とんび』(22)『こいびとのみつけかた』(23)『花腐し』(23)『湖の女たち』(24)『あんのこと』(24)『化け猫あんずちゃん』(24)『Cloud』(24)『傲慢と善良』(24)などがある。 -
丸純子maru junko
千葉県出身。
2001年オリジナルビデオ『暴力商売 金融餓狼伝2』で女優デビュー以後、片岡修二、成田裕介、 いまおかしんじほか多くのベテラン監督のもとオリジナルドラマ・映画のメインキャストを務め、 最近は舞台に挑戦するなど活躍の場を広げている。近年の映画出演作に『あいたくて あいたくて あいたくて』(22)『こわれること いきること』(23)『カタオモイ』(23)などがある。
STAFF
スタッフ監督井土紀州
1968年生まれ、三重県出身。
監督の瀬々敬久と出会ったことをきっかけに、1995年からシナリオを書き始める。主な脚本作品に『雷魚』(97)『HYSTERIC』(00)『MOON CHILD』(03)『不倫純愛』(10)『溺れるナイフ』(16)『遠くへ,もっと遠くへ』(22)などがある。近年では連続ドラマ『生きるとか死ぬとか父親とか』でTVドラマのシナリオも手掛けた。また、1998年には『百年の絶唱』を監督し、以後は監督としても活動。主な監督作品に『ラザロ―LAZARUS―』(07)『彼女について知ることのすべて』(12)『卍』(23)などがある。
脚本小谷香織
1982年生まれ、神奈川県出身。
明治大学文学部演劇学専攻卒業。映画美学校及びシナリオ作家協会にて脚本を学ぶ。自衛隊に入隊経験があり、その経験を生かして執筆した『軍律きびしい中なれど』がシナリオコンクール・第21回大伴昌司賞入賞。2023年公開『卍』にて長編映画脚本家デビューを果たし、本作が井土とコンビを組んだ長編2作目となる。本年公開の大黒友也監督『ゴミ屑と花』でも脚本を担当している。